VISAかMastercardかJCBか?国際ブランド選びに迷ったらMastercardがおすすめ。おすすめのMastercardも併せて紹介。

3枚のMastercard

クレジットカードを申し込むとき、「VisaとMastercardとJCB、どの国際ブランドにしたらいいんだろう?」と迷った経験が、みなさんも一度はあるんじゃないでしょうか?

初心者泣かせの国際ブランド選び

私もはじめてクレジットカードをつくるときには、どの国際ブランドにしたらいいのか迷いました。ですが今なら、「VisaとMastercardとJCB、どれがおすすめ?」と聞かれたら、「Mastercard(マスターカード)がおすすめ」と即答します。

Mastercardがおすすめの4つの理由

私がMastercardをおすすめするのは、以下の4つの理由からです。

おすすめする4つの理由

  • Mastercardなら日本国内ではもちろん、世界中で使いやすい
  • 日本のコストコで利用できるのはMastercardだけ
  • Mastercardは為替の換算レートが1番良いから海外旅行でお得(当サイト調べ)
  • Apple PayのMastercardコンタクトレスが海外で便利

理由1:Mastercardなら世界中で使いやすい

Mastercardなら世界で多くの場所で使える

ご存知の方も多いと思いますが、MastercardとVisaは世界中で使いやすいです。日本でも海外でも、「クレジットカードを使えるお店」=「MastercardとVisaを使えるお店」と考えてまず問題ないです。

日本ではMastercardとVisaほどではないですが、同じくらいJCBも使いやすく、American ExpressとDierns Clubも多くのお店で使えます。しかしこれは世界的には特殊なケースです。日本生まれのJCBが日本国内で強いのは当たり前としても、American ExpressとDierns Clubも日本ほど使いやすい国はそうはないです。なぜかと言うと、日本ではAmerican ExpressもDiners Clubも、日本生まれのJCBと提携することで使えるお店を増やしているからです。海外では圧倒的にMastercardとVisaが強いです。

海外ではどんな感じにMastercardとVisaを使えるのかイメージが湧かないという方はこちらの記事をどうぞ。7大陸で実際に使ってみた体験談を載せています。

理由2:日本のコストコで利用できるのはMastercardだけ

コストコ

先程、「クレジットカードを使えるお店」=「MastercardとVisaを使えるお店」と考えてまず問題ないと言ったばかりですが、そうではないレアケースの1つがコストコです。2018年2月から日本のコストコで使えるクレジットカードはMastercardだけになりました。

理由3:Mastercardは為替の換算レートが1番良いから海外旅行でお得(当サイト調べ)

三井住友カードをハワイで利用したときのweb明細

三井住友カードをハワイで利用したときのweb明細

クレジットカードを海外で使ったときの外貨での利用代金は、カード会社が自動的に日本円に換算して請求してくれます。私は海外ではできる限りクレジットカードで支払うようにしています。私の経験上、クレジットカードの為替換算レートの方が、両替所で日本円から現地通貨に両替するレートよりもお得なことがほとんどだからです。クレジットカードだとポイントもたまりますしね。

クレジットカードの為替換算レートは国際ブランドによって変わってきます。気になったので当サイトで独自に調査を行ったところ、為替換算レートが1番良かったのはMastercardでした。調査方法は「同一店舗で同一価格の商品を、15分以内に、全ての国際ブランドで購入し、その結果を比較する」というシンプルなものです。調査データはこちらの記事で公開しています。長いですが興味のある方は読んでみてください。

理由4:Apple PayのMastercardコンタクトレスが海外で便利

ドイツのトリーアでApple PayのMastercardコンタクトレスを使って支払いをしているところ

ドイツのトリーアでApple PayのMastercardコンタクトレスを使って支払いをしているところ

iPhoneのApple PayがiOS 11(2017年9月提供開始)からパワーアップし、日本のiPhoneでもタッチ決済(国際規格の非接触決済)を使えるようになりました。Apple Payに対応したMastercardをiPhoneのWalletアプリに登録すると、電子マネー「QUICPay」もしくは「iD」として国内で使えるだけでなく、Mastercardコンタクトレスとして国内外で使えます。各クレジットカードのApple Pay対応状況はこちらにまとめました。発行元のカード会社によっては、Mastercardコンタクトレスとしての利用を保証していないところもあるのでその点は注意してください。

実際にヨーロッパでMastercardコンタクトレスとしてApple Payを使ってみましたが、支払いの半分以上はApple Payで済ませることができたくらい普及が進んでいました。そのときの体験談はこちら。ヨーロッパだけでなく、アメリカやオーストラリアでも、Mastercardコンタクトレスは普及しているので、Apple Payが使えると便利です。Mastercardコンタクトレスは日本でも普及してきていて、コンビニやマクドナルドなどで利用できます。

おすすめのMastercard

Mastercardがおすすめとは言っても、日本で発行されているMastercardだけでもかなりの数です。そこで、おすすめのMastercardを5枚ピックアップしました。

対象のコンビニ・飲食店では最大5%還元
三井住友カード ナンバーレス(Mastercard)

三井住友カード(NL)

年会費

永年無料¥0

還元率
0.50〜5.00%
国際ブランド
  • Visa
  • Mastercard
  • 三井住友カードが2021年2月に発行を開始した年会費永年無料カード
  • セブン-イレブン、ローソン、マクドナルドなどでは最大5%還元(ポイント10倍相当)
  • カードに番号が印字されていないナンバーレスカード
    • カード番号を盗み見される心配がない
    • カード番号や有効期限などのカード情報は三井住友カードのアプリで確認できる
  • Apple PayにもGoogle Payにも対応

入会キャンペーン

新規入会&利用で最大8,000円相当プレゼント
  • ポイント還元率が高い
  • ETCカードを発行できる
  • 家族カードを無料で発行できる
  • 学生も申し込みできる
  • スピード発行
  • Apple Pay対応
  • Google Pay対応
  • 海外旅行傷害保険付き
  • ナンバーレスカード

三井住友カードの年会費永年無料カード。コンビニなどで便利なタッチ決済を搭載し、Apple PayにもGoogle Payにも対応していて決済能力が高い。対象コンビニでは最大5%還元。

ポイント1%還元。使いやすい楽天ポイントがたまる
楽天カード(MasterCard)

楽天カード

年会費

永年無料¥0

還元率
1.00〜1.91%
国際ブランド
  • Visa
  • Mastercard
  • JCB
  • American Express
  • ポイント還元率常時1%(カード利用100円ごとに楽天ポイントが1ポイントたまる)
    • 楽天市場では+2倍のポイントがたまる
  • ためたポイントは楽天市場や楽天ブックスなどの楽天グループで1ポイント=1円として利用できるほか、ファミリーマートやマクドナルドなどの街にある楽天ポイントカード加盟店でも使える
  • 年会費無料

入会キャンペーン

新規入会&利用でもれなく5,000ポイントプレゼント
  • ポイント還元率が高い
  • ETCカードを発行できる
  • 家族カードを無料で発行できる
  • 学生も申し込みできる
  • Apple Pay対応
  • Google Pay対応
  • 電子マネー搭載(楽天Edy)
  • 海外旅行傷害保険付き

カード選びに迷ったら、「ポイント還元率が1%あり高還元」「カード利用で直接楽天ポイントがたまるからポイントを使いやすい」「年会費無料」と三拍子揃った楽天カードがおすすめ。

ポイント1%還元、マツキヨやスタバではさらにお得
dカード(Visa)

dカード

年会費

永年無料¥0

還元率
1.00%
国際ブランド
  • Visa
  • Mastercard
  • ポイント還元率常時1%(カード利用100円ごとにdポイントが1ポイントたまる)
    • マツモトキヨシでは合計4%のポイントがたまる
    • スターバックス カードへのチャージでは合計4%分のポイントがたまる
  • ためたポイントはローソンやマツモトキヨシなどで1ポイント=1円として利用できる
  • ahamoを契約の方はahamoの利用可能データ量(20GB)に+1GB増量
  • 年会費無料

入会キャンペーン

新規入会&利用&webエントリーで最大4,000ポイント(期間・用途限定ポイント)プレゼント
  • ポイント還元率が高い
  • ETCカードを発行できる
  • 家族カードを無料で発行できる
  • 学生も申し込みできる
  • Apple Pay対応
  • 電子マネー搭載(iD)
  • 海外旅行傷害保険(29歳以下限定)
  • 国内旅行傷害保険(29歳以下限定)
  • ショッピング保険付き
Mastercard最上級ランク「World Elite Mastercard」
ラグジュアリーカード チタンカード(Mastercard Titanium Card)

ラグジュアリーカード チタンカード

年会費

55,000円(税込)

還元率
1.00〜2.20%
国際ブランド
  • Mastercard
  • アメリカ生まれの金属製カード
  • ポイント還元率1%〜2.2%
  • 24時間365日対応のコンシェルジュデスク
    • 直通で電話が繋がる
    • メールで回答をもらえる
  • 国内外1,300ヶ所以上の空港ラウンジを無料で利用できるプライオリティ・パス
  • 海外旅行の際、出発時は自宅から空港まで、帰国時は空港から自宅まで、スーツケース1個を無料で配送してくれる
  • 対象映画館でチケットを購入すると、後日「映画GIFT」がもらえる。(1回の購入につ1枚、毎月最大1枚まで)
満足できなければ初年度年会費全額返金(入会後半年以内に納税以外で50万円以上利用することが条件)
  • 家族カードを発行できる
  • Apple Pay対応
  • 世界中の空港ラウンジを使える
  • コンシェルジュデスクを使える
  • 自動付帯の海外旅行傷害保険付き
  • 国内旅行傷害保険付き
  • ショッピング保険付き
  • 最上級ランクのMastercard
  • 金属製カード

存在感のある金属製カードで重量は22g。500円玉が1枚7gなので、500円玉3枚よりも重いです。手に持つと金属らしい感触が伝わってきます。

ユニークなサービス多数
ラグジュアリーカード ブラックカード(Mastercard Black Card)

ラグジュアリーカード ブラックカード

年会費

110,000円(税込)

還元率
1.25〜2.75%
国際ブランド
  • Mastercard
  • 存在感抜群の金属製クレジットカード
  • 直通で電話が繋がり、メールにも対応した使い勝手の良いコンシェルジュデスク
  • コンシェルジュデスクを通して対象レストランを予約すると、対象エリアからレストランまでの片道無料送迎が付く
  • ラウンジアワーに参加できる
  • 対象映画館でチケットを購入すると、後日「映画GIFT」がもらえる。(1回の購入につ1枚、毎月最大2枚まで)
  • 提携国立美術館の所蔵作品展や企画展を無料で鑑賞できる
  • プライオリティ・パスに無料で登録でき、プライオリティ・パス会員として国内外1,300ヶ所以上の空港ラウンジを利用できる
  • ポイント還元率1.25〜2.75%
    • ポイントをキャッシュバックやAmazonギフト券に交換するなら還元率1.25%、ワイン券に交換するなら還元率2.5〜2.75%
満足できなければ初年度年会費全額返金(入会後半年以内に納税以外で50万円以上利用することが条件)
  • ETCカードを無料で発行できる
  • 家族カードを発行できる
  • Apple Pay対応
  • 世界中の空港ラウンジを使える
  • コンシェルジュデスクを使える
  • 自動付帯の海外旅行傷害保険付き
  • 国内旅行傷害保険付き
  • ショッピング保険付き
  • 最上級ランクのMastercard
  • 金属製カード

ユニークなサービスが多く、使っていて楽しいカード。直通で電話が繋がり、メールでの受け答えにも対応しているコンシェルジュデスクは使いやすいです。

Mastercardのランク

Mastercardにはランクがあり、Standard(スタンダード)Gold(ゴールド)Platinum(プラチナ)World(ワールド)World Elite(ワールドエリート)の順にランクが上がります。ラグジュアリーカードは最上級ランクのWorld Eliteです。

Mastercardのランク

理想はMastercardとVisaとJCBの併せ持ち

VisaとMastercardとJCBの組み合わせ

Mastercardが1番のおすすめですが、「これから申し込むクレジットカードは全てMastercardにした方がいいのか?」と言うと、そんなことはありません。基本的にはクレジットカードが使えるお店なら、MastercardとVisaは両方とも使えますが、日本のコストコのようにVisaが使えずにMastercardのみ利用できるお店や、逆にMastercardが使えずにVisaのみ利用できるお店が極稀にあります。極稀なケースではありますが、そんなときのために、MastercardとVisaは両方持っておいたほうがいいです。「楽天カードはMastercardにしたから、今度申し込む三井住友カードはVisaにしよう」といった感じに選ぶといいです。

また、海外に行くならJCBも1枚は持っておきたいです。というのも、JCBは海外だと使えるお店の数は少ないですが、JCBカードを持っていると、ハワイのトロリーに無料で乗れたり、世界の主要都市に設置されたJCBプラザ ラウンジで旅のサポートを受けたりすることができるからです。ありがたいことに年会費無料のJCBカードでも、これらのサービスを利用できます

なので、理想はMastercard、Visa、JCBの併せ持ちです。Mastercardと併せて、VisaとJCBも1枚は持っておくといいです。あくまで「理想」であって、Mastercardだけでも困ることはまずないです。とはいえ、Mastercardだけにするにしても、紛失や磁気不良などの不足の事態に備えて、最低でも2枚は持っておきたいところです。ただしクレジットカードの持ち過ぎは不必要なリスクを増やしてしまいます。必要のないクレジットカードは解約しましょう。併せ持ちするとは言っても、MastercardもVisaもJCBも種類が豊富なので、下の例のように年会費無料カードだけで組み合わせることだって難しくはないです。

年会費無料カードの組み合わせ一例

三井住友カード ナンバーレス(Visa)

Visaブランドの三井住友カード(NL)

三井住友カードの年会費永年無料カード。コンビニなどで便利なタッチ決済を搭載し、Apple PayにもGoogle Payにも対応していて決済能力が高い。セブン-イレブン、ローソン、マクドナルドなどでは最大5%還元

年会費

永年無料¥0

還元率
0.50〜5.00%
年会費

永年無料¥0

還元率
1.00〜1.91%
JCB CARD W

JCB CARD W

39歳以下の方のみ申し込みできるお得なカード。いつでもポイント2倍年会費無料。Amazon.co.jpとセブンイレブンではポイント4倍、スタバではポイント11倍です。

年会費

永年無料¥0

還元率
1.00〜5.50%

この3枚の比較表

上でも紹介した三井住友カード(NL)と楽天カードにJCB CARD Wを組み合わせました。JCB CARD Wは39歳までの方しか申し込みできませんが、年会費無料でポイント還元率が高い優秀なカードです。常時1%のポイント還元率があり、セブンイレブンとAmazonでは2%、スターバックスカードへのチャージでは3%にアップします。39歳までに手に入れてしまえば、40歳を超えても持ち続けられます。

国際ブランド別のクレジットカード一覧はこちら。

コラム:Mastercardはより安全により快適に決済ができるようにシステム開発に力を入れています

ニューヨークのMastercard

Mastercard(ニューヨーク)

ニューヨークのMastercardで、MastercardのVice Presidentの方からお話を聞かせて頂くプライスレスな機会に恵まれました。Mastercardでは、「より安全」に「より快適」に決済ができるように、システム開発にとても力を入れているとのことでした。

どこまで書いてしまっていいのか判断が難しいのでふわっとした感想になってしまいますが、少し先の未来、きっと今よりももっと便利な世界になっているはずです。Mastercardは、世界的な規模の決済ネットワークを持つ国際ブランドだからこそ開発できるシステムで、そんな便利な世界の実現に貢献してくれることでしょう。Mastercardは着々と進化を続けています。今後のさらなる進化が楽しみです。

清水 太郎

清水 太郎

大手銀行系カード会社退職後、当サイトと世界一周ブログを運営しながら世界4周しました。旅をしたりしながらクレジットカードの情報を追いかけています。

Twitter:@k_creditcard

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